紫外線対策と皮膚がん、日焼けのタイプなどについて書いています。
紫外線がその発生の要因のひとつとなっているのが、皮膚がんです。皮膚がんには、主として顔や露出している部分に発生する「有棘細胞癌」と、「基底細胞癌」などがあります。皮膚がんは、40代歳から徐々に増えはじめ、80歳代ごろまで発生が続きます。
これらの皮膚がんの原因としては、紫外線、放射線、コールタールなどがあげられています。また、傷ややけどのあと(瘢痕)や、子供や若者の色素性乾皮症、およびいぼやほくろから皮膚がんを生じることもあるとわかっています。
有棘細胞癌の場合は、リンパ節転移がなければ5年生存率は約95パーセントです。しかし転移がある場合は、70パーセントにさがってしまいます。また、基底細胞癌の場合は、転移がほとんどみられず、死に至ることはほとんどないといわれています。
皮膚のタイプによっても皮膚がんになりやすいものがあります。たとえば、白人の皮膚は、紫外線に弱いタイプといわれます。オーストラリアでは、国民の癌の半分が皮膚がんといわれます。そのため国家をあげて紫外線対策が叫ばれています。胃がんや大腸がん、子宮がんががんの上位を占めていますが、最近は、日本でも皮膚がんが急増しています。日本ではかつてあまりみられなかった老人性皮膚角化症は、紫外線が原因によるがんで、日本で増えつつあります。
太陽光線を受けすぎて生じる急性の皮膚障害を「日焼け」といいます。
太陽光線に含まれる、中波紫外線は、障害を起こす作用が強いことから、浴びるとすぐに灼熱感を伴って肌が真っ赤になって、ひどいときには水泡を起こすこともあります。
「日焼け」というとき、太陽光線を浴びて赤くなる症状と黒くなる症状があり、一般的に両方を含めて日本語では「日焼け」といっています。しかし、前者は「サンバーン」で、後者は「サンタン」といい、本来、区別すべきです。
●サンバーン
赤くなるのは、紫外線で皮膚の細胞が障害をおった炎症です。
●サンタン
黒くなるのは、紫外線の刺激で皮膚にある色素細胞が活性化され、メラニン色素を大量に産出するために、皮膚が褐色調に黒くなってしまう現象です。
一般に白人は、紫外線を受けるとすぐに赤くなりますが、数日たつと赤みが引き、あまりあとを残さずに消えてしまいます。サンバーンになりやすく、サンタンにはなりにくいタイプです。
一方、肌の色がもともと黒い人種は、日光を浴びた直後はあまり赤くならず、数日して急激に黒くなります。サンバーンにはなりにくく、サンタンになるタイプの肌です。
日本人は、ちょうど中間にあたり、サンバーンとサンタンを両方ともそこそこに起こすという人が日本人全体の約60〜70パーセントを占めます。サンバーン、サンタンともに人種差、個人差があります。
紫外線に同じように当たって、紫外線対策を同じようにしているつもりなのに、すぐに真っ赤になってしまう人もいれば、日焼けしてすぐにはあまり赤くならずにしばらくたつと、急激に真っ黒になるタイプの人もいます。
日焼けの仕方はその人の肌のタイプによって変わります。したがって、紫外線対策を考える場合も、自分の肌のタイプ、日焼けのパターンをよく理解してそれに合った対策をとることが大切です。
日焼けやのしかたは、人によって次の3タイプに分かれます。
タイプ1・・・日焼け直後にすぐに真っ赤になります。しかし数日すると日焼けのあとはほとんどなくなり、うっすらと残る程度です。
タイプ2・・・日焼けした直後はある程度赤くなりますが、さほど目立ちません。しかし数日すると、褐色がかった感じで黒く色素沈着が起きます。
タイプ3・・・日焼け直後は、赤くなったりすることもなく、ほっとするのですが、数日後、鏡を見ると急激に真っ黒になっているというタイプです。
黒くなる、つまり色素沈着(サンタン)原因は、紫外線のなかでもUV−Aのしわざです。一方、浴びた直後に真っ赤になるのは紫外線のなかのUV−Bの作用によるものです。
日本人の場合は、タイプ1が約17〜18パーセントを占め、タイプ2が約60〜70パーセントにのぼります。一方、タイプ3は約13〜14パーセントでさほど多いとはいえませんが、このタイプの方にとって日焼けは重大な悩みの種となります。