高血圧の代表的な薬や、高血圧と糖尿病・メタボリックシンドロームとの関係などについて書いています。
高血圧の治療は、生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせて行われます。薬物療法では、高血圧のランク、体質、個々のケースによって処方された薬を、医師の指導どおりにきちんと飲むことで、降圧効果や合併症防止効果が得られます。高血圧の薬は他の薬といっしょに飲むと、充分な効果が得られなかったり副作用がでるものがあります。高血圧の薬を飲み始める時に、普段飲んでいる薬があれば、必ず医師に申し出て相談しましょう。高血圧の薬で、降圧剤として代表的なものにアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)があります。血圧を下げる働きだけでなく、心臓や腎臓の保護も期待できるわりあい新しい薬で、高血圧治療薬の中でも副作用が少なく安定した効果が得られる薬として知られています。この薬には動脈硬化を防止する働きがある事から、高血圧の薬としてだけでなく、抗動脈硬化薬や心不全治療や腎不全の進行を遅らせる薬としても使われており、利用価値が高く評価されています。高血圧の治療ではサイアザイド系・ループ系などのタイプの利尿剤を使い、塩分と水分を排出させて血圧を下げるという治療が行われることもあります。体内に余分な塩分があると、塩分濃度を保とうとして血液の量も増やしてしまい、高血圧になってしまうことがあるからです。
高血圧と糖尿病はどちらも間違った生活習慣が原因で、自覚症状がないまま深刻な病状に進む病気です。メタボリック健診でも、内臓型肥満、高脂血症とともに、検査されます。高血圧の原因の一つに動脈硬化によるものがあります。動脈硬化を起こすと血管がせまくなり、高血圧になります。高血圧の原因には肥満もあります。肥満した体中に血液を送るために今までより強い圧力で血液を送ることになり、高血圧になってしまうのです。糖尿病になると血中の糖が増えて血液や体液が増え、高血圧になりやすくなります。実際に糖尿病患者の50パーセントが高血圧を併発しているというデータもあります。肥満は高血圧の大敵ですが、糖尿病にとっても大敵です。肥満に陥ると交感神経が活発になり血管が収縮し、血圧を上げるホルモンが分泌され高血圧を引き起こしやすくなります。インスリン抵抗性の糖尿病でインスリン血症になると交感神経が緊張しやすくなり、高血圧へとつながりやすくなります。糖尿病で腎臓の機能が落ちるとナトリウムの排出がうまくいかなくなり、高血圧を引き起こすことにもつながります。高血圧と糖尿病が合わさることで、それぞれの病気のさらに進んでしまうだけでなく、心筋梗塞や腎障害などの合併症のリスクも高くなります。生活習慣を見直して、積極的に治療や症状改善に取り組みましょう。
高血圧・内蔵型肥満・高脂血症・糖尿病の2つ以上を発症している状態をメタボリックシンドロームと言います。近年、急激な食の西洋化と生活習慣の変化により、日本人にメタボリックシンドロームが広がっています。日本人に多い病気のひとつに高血圧がありますが、高血圧の人がメタボリックシンドロームになると合併症を起こす危険性が跳ね上がるといわれています。健康な人を基準にして、高血圧とメタボリックシンドロームを併発している人は心筋梗塞や脳卒中は3倍、糖尿病は9倍の発症のリスクがあるようです。メタボリックシンドロームになると、高血圧がそれほどひどくなくても、動脈硬化などの症状が急激に悪化してしまいます。また、高血圧は動脈硬化が悪化することによってさらに悪化してしまう事になり、命の危険さえある重篤な状態になってしまう事もあります。高血圧や肥満などの生活習慣病は、単独で発症した場合でも健康に大きな影響をあたえます。その危険性について指摘する医師や研究者も多く、一般の人にも広く知られるようになりました。生活習慣病を防ぐためにバランスのとれた食事や適度な運動習慣を身につけようと呼びかける記事も、書物や新聞・雑誌などのコラムなどでよく見られます。