糖尿病を治療するための食事療法のポイントとして、食品ごとの血糖値の上がり方の違いを知っておく必要があります。どの食品がどのくらい血糖値を上げるかの目安は、「GI値」という数値で表されます。GI値とは、食品の「血糖値を上昇させるスピードを数字で表したもの」です。GI値が大きい食品ほど血糖値を急激に上げるので、糖尿病の人は食事の献立を決める時にチェックしましょう。
食品ごとのGI値を見ていくと、ケーキなど、おやつに食べるお菓子は高くなっています。逆に低いのは、肉・魚・野菜などです。糖尿病の人が食事の際に把握しておくことは、炭水化物が多い食品はGI値が高く、脂肪やタンパク質が多い食品はGI値が低いということです。
糖尿病の人が思い込みがちなのは、「カロリーが高い食品ほど血糖値を急激に上げる」という「迷信」です。肉などの高カロリー食品はGI値が低く、低カロリーのご飯やうどんなどのGI値は高いのです。
糖尿病の治療にインスリンを使う人は、GI値を活用するとインスリンの必要量を迅速かつ、正確に把握できます。GI値の知識を身に付けると、糖尿病の人でも意外と食べてよいものが多いとわかります。
【糖尿病】たった3日で血糖値がぐんぐん下がる藤城式食事療法
糖尿病の食事療法をイメージしやすいように、どの献立がどれくらい血糖値を上昇させるのかを、具体的な食事の献立で見てみましょう。ただし同じ献立でも、例えばカレーの中のジャガイモのように、料理の具の量が違うと血糖値の上がり方も違います。血糖値の上がり方の違いは、食品の中の炭水化物の量で決まるからです。だから糖尿病の食事療法には献立だけではなく、個々の食材に着目しなければなりません。
食事で主食とされる食品では、いわゆる「白いパン」が最も血糖値を上げます。糖尿病の人は、全粒粉のパンを食べるようにしましょう。
麺類の中では、うどんが最も血糖値を上げます。逆に血糖値を上げにくいのは中華麺です。日本そばやスパゲティの血糖値の上がり方は、うどんと中華麺の中間ぐらいです。
白米のご飯も血糖値を急激に上げる食品の代表格です。ご飯は日本人の主食であり、食事の献立には欠かせません。ですから糖尿病の人の食事では、ご飯の量には十分に気を使いましょう。
現在は、糖尿病の食事療法の基本はカロリー制限ではなく、炭水化物の摂取量を制限する方法が常識になりつつあるのです。
糖尿病の治療には食事療法が欠かせませんが、糖尿病の治療において、食事と血糖値の関係の常識を一変させた実験が、1981年に行われていたのです。
当時、カナダのトロント大学のデビット・ジェンキンス教授は、健常者と糖尿病患者にさまざまな食品を食べさせ、血糖値の上がり方を調べました。その結果わかったのは、それまで血糖値を上げないと思われていた穀物やイモ類が、急激に血糖値を上げる食品だったということでした。糖尿病治療に携わる人々にとっては、とても信じられないような出来事だったのです。
糖尿病治療での食事療法のポイントは、炭水化物の摂取制限です。炭水化物の摂取量を減らすと、血液中のブドウ糖(血糖値)の量も少なくなるので、インスリンの必要量を抑えることができます。インスリンの分泌量が減ると、膵臓からはグルカゴンという物質が分泌されます。グルカゴンは脂肪を燃焼させる働きがあるので、ダイエット効果が高まります。
糖尿病の人が炭水化物を控えた食事にすると、血糖値の上昇と抑えるばかりかダイエットもできるのです。まさに一石二鳥ですね。
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